SION & The Cat Scratch Combo “First Show Time!!” @新宿ロフト

昨日(10月10日)、SION & The Cat Scratch Combo(猫ひっかき楽団)のデビューライブに行って来ました。新宿ロフトです。開演時間が20時からということで、めずらしく休暇を取らずに会場へ。
SION & The Cat Scratch Comboは、SIONがボーカル、ギター藤井一彦(THE GROOVERS)、ベース清水義将(ex惑星/ I DON’T CARE)、ドラム相澤大樹(THE YOUTH)といったメンバーです。一彦さんはともかく、他のお二人はまったく知りませんでした。ということで、どういう音を聴かせてくれるのか、The MOGAMIのときとは違った期待ですごく楽しみでした。
ロフトへはかなり早めといっても19時35分くらいでしょうか、に到着。その時点でもけっこうお客さんは埋まってました。私はロフト後方の段があるところのほぼ最前列、私にとってはほとんどベストポジションに位置することができました。そーこーするうちに時間は20時。お客さんはほぼ満員といってもいいくらいに入ってます。
まずは、いつものSE(Lou Reed)からして違ってました。ジャズかなー、ちょっと洒落たでもイカレてるようなSax(?)中心のインストナンバーに乗っかってバンドメンバー登場。そしてSIONもステージに。
ドラムが重たいビートを刻みだし、ギターが絡みます。おー「幼稚な杖」だ!私はもしかしたらライブでは初めてか(そんなことないか?)。一発目はちょっと渋め、演奏も固めだったような印象を持ちました。一彦さんのギターはかっこ良かったですけど。だがだがしかし、これから曲を重ねていくごとにSIONもバンドも加速していきました。
はじめに書いてしまいますが、なにしろこの日のライブは、一彦さんがアコギを持つことがありませんでした。黒レスポールから、次々とがんがんぎんぎんのギターサウンドが繰り出されていきました。このメンバーなら当たり前かもしれませんが、一彦さんの色がすごく濃かったように思います。で、その色がカッコいーんです。一言でいえば、黒っぽいロックですかね。SIONの音楽って、それほど黒っぽさを感じたことがないんで、曲によってはとっても新鮮でした。
2曲目からは「どけ、終わりの足音なら」、「忘れられない人のひとりくらい」と新しいアルバムからの曲が続きます。で、そのあと、一つ目のアクシデント。ベースの音が出なくなったようです。そのときのちょっとしたインターバルで、SIONのMC。ライブの10分前におふくろさんから電話が突然あって、近所?の喫茶店が30周年だから歌ってくれとのこと。そんなお話を楽しそうに話されました。そう、今日のSIONはいつものようにご機嫌でした。
「Valentine」。この曲も一彦さんのギターが良かったなー。歌のときの優しいフレーズとソロや終盤の激しい音。しびれましたねー。そして「それさえあれば」。アルバムよりも若干跳ねた感じが強かったかな。やっぱり一彦さんがリードしてた感じが強いですね。SIONのハープも良かったです。
この辺りまで私的にはなんとなく手探りってな雰囲気もありましたが、次の「MAYBE」から素直にというか頭空っぽで楽しめたような気がします。「MAYBE」はいつ聴いても盛り上がっちゃうんですが、次の「薄紫」から凄い曲達が演奏されていきました。
まずは「調子はどうだい」。おー、ライブでは初めて聴いたぞ。しかもアレンジを大きく変えて、ブギですね。SIONはけだるいボーカルじゃなくて吠えてます。カッコいーぞ。すげーカッコいい。そして、「好きで生きていたい」、これも初めてだ、たぶん。これまたビートが跳ねてる。ロックだ!この2曲が「SION & The Cat Scratch Combo」、猫ひっかき楽団の音だ!と思いました。
だがしかし、さらにさらに一彦さんのヘビーなイントロが奏でられます。「もしや・・・」と思ったら、「今日もまんざらじゃなかった」だー!私が一番聴きたかったSIONの歌だ。すげー。しかもこれまたオリジナルのけだるさはまったくなくて、若々しいというか怒りのブルースだ。このときのSIONのボーカルはほんとに凄かった。正直、今日のSIONのボーカルは絶好調には聴こえてなかったのですが、この曲での、まさに全身全霊をマイクに叩き付けるようなシャウトはほんとに凄かった。今まで観てきたSIONのライブパフォーマンスのなかで、私の中では、ほとんど一番くらいに感動しました。いや、ほんとに凄くて、鳥肌立ちっぱなしでしたよ。今日、ここに来れて、この場にいることができて、このライブを観ることができて良かったと心底思いました。しつこいですが、ほんとに良かった。私のなかでは、今日のライブのハイライトでした。
ライブは終盤、「俺の声」、「一瞬」、「サラサラ」、「ちょっとでいいんだ」、「新宿の片隅から」と続きました。もう楽しむしかないっつうか、楽しくてしょーがなかったです。なかでも、「サラサラ」、これまたライブでは私は初めての曲。でもって、私が大好きな曲。でもって、これまた激しいアレンジでカッコいー!
と、ここで二つ目のアクシデント。ドラムのバスドラの皮が破れたらしい。で、ちょっとのインターバルがあったのですが、すぐさまSIONが「最後の煙草に火を点ける」と言って、一彦さんにふります。SIONはグルーバーズの歌を歌ってほしかったようですが、一彦さんが徐にギターを弾きだし歌い始めた曲がSIONの「AIN’T NOTHIN’ I CAN DO」。リハでやったのかなー、一彦さんの弾き語りも良かったです。で、一節歌い終わってからは、SIONが引き継ぎました。この場面もすごく印象に残ってます。アクシデントにまったく動じず、こういう展開に持っていけるのはさすが鉄の47歳(だっけ?)です。
という嬉しくもあったアクシデントのあとに本編フィナーレの「マイナスを脱ぎ捨てる」。完全にSIONの代表作の一つになりましたねー。カッコよかったです。
そして、アンコール。
「前へ」、「すばらしい世界を」そして「砂の城」の大合唱と続きました。
さらに、2回目のアンコール。
まずは、一彦さんがお一人でステージに登場して、メンバーを呼び込みました。その呼び込みがなんとSIONの物真似。これがまたすげー似ていて。会場、爆笑で大盛り上がりでした。最後に呼ばれたSIONは一言「俺の声、あんなにひどくないと思うが」。
で、「道があるなら」そして新曲が披露されました。この新曲はミディアムテンポなR&Rてな感じだったかなー。「みんな光の中から生まれてきたからさ」といったサビだったような。でもって、「今日もダメで 昨日もダメで〜」といったフレーズも盛り込まれていたような。
ということで、大満足なSIONのライブでした。
なんといっても私的には「今日もまんざらじゃなかった」なんですけど、他にも「Valentine」、「調子はどうだい」、「サラサラ」辺りが印象に残ってます。もちろん、終盤の怒濤のロックも、一彦さんとのデュエット(じゃないか)も。
The MOGAMIの鉄壁サウンドにはかなわないよなーってことも思ったんですが、SION & The Cat Scratch Comboの音もすごく楽しかったです。ロックって、必ずしも完璧じゃないほうが面白かったり楽しかったりするってのはあると思うんですが、それが体感できたかなという感じです。
で、SIONの気合いも凄かったような。
さらに、今までのSIONのバンドのなかで、何気に一番バンドらしいバンドかもってなことも感じました。二つ目のアクシデントのときに、計らずも一彦さんのボーカルが聴けたんですけど、これがまたすごく自然だったんですね。
これって、例えば、Stonesや清志郎のライブならいつもの光景です。キースや三宅さんのボーカル曲ですね。私、ギタリストがボーカルをとる曲の時間って、けっこう好きで楽しみだったりもするんですが、SIONのライブではぜんっぜん想像できなかった。というか、想像をしたことすらなかった。SIONがぜんぶ歌うんだと思い込んでましたから。
でも、今日のSIONのライブなら藤井一彦ボーカル曲ありじゃん。このまま1曲歌いきっちゃってもぜんぜんOKじゃん。ていうか、聴きたいぞと。
MOGAMIのステージではそういう感覚にはならないような気がします。あぁ、MOGAMIの音ももちろん大好きだし、すげー聴きたい観たいですけどね。
あ、それと、今日のSION、いつにもまして若々しかったかも。若々しいというか、一彦さんにつられたのか(そんなことないか)、アクションも大きくて、もしかしてほんとにバク転してたかもしれないってほどでした。
一彦さんはもちろん、ベースの清水さんもお客さんを煽るような感じも(ちょっとだけど)あったし。こんなところもバンドだーと感じた所以かもしれません。
ともかく、楽しいライブでした。
SION & The Cat Scratch Combo、まだまだいけるって感じです。この日だけじゃもったいない。もっと観たいなーとほんと思いました。
あ、アコースティックなSIONが好きな方はちょっと不満を感じるかな。なにしろ、アコギが登場しないライブだったもんなー。私的にはそれでもぜんぜんOKでした。
最後にこの日のリストです。間違ってるかもしれません。
幼稚な杖(comes)
どけ、終わりの足音なら(20th Milestone)
忘れられない人のひとりくらい(20th Milestone)
Valentine(20th Milestone)
それさえあれば(20th Milestone)
MAYBE(SONGS)
薄紫(Discharge)
調子はどうだい(夜しか泳げない)
好きで生きていたい(Strange But True (True Side))
今日もまんざらじゃなかった(SION)
俺の声(SION)
一瞬(Untimely Flowering)
サラサラ(Strange But True (True Side))
ちょっとでいいんだ(Untimely Flowering)
新宿の片隅から(SION)
AIN’T NOTHIN’ I CAN DO(蛍) ちょっとだけ
マイナスを脱ぎ捨てる(20th Milestone)
〜アンコール1回目〜
前へ(20th Milestone)
すばらしい世界を(ALIVE ON ARRIVAL)
砂の城(好きな時に跳べ!)
〜アンコール2回目〜
道があるなら(東京ノクターン)
(新曲)