アルバム「EPLP」の1曲目を飾るのは、1976年に発売された「わかってもらえるさ」。
30年以上前に発売された曲でありながら、未だに聴く度に新鮮で、ピュアとしかいいようのない雰囲気をもってます。
印象的なピアノとエレキのフレーズ。
これらは清志郎によるものだとどこかで読んだような気がします。
ピアノとエレキ、そして清志郎の声で唄われる、なんというか、絶望な環境でも諦めない強靭な意志。
強靭だけど柔らかい。
ストレートだけどちょっと歪んでる。
ホント大好きです。
が、RCにハマり始めたときは、大好きってほどでもありませんでした。
初期の頃の特徴なのかもしれませんが、曲が難しいような気がします。
変拍子だし。
2曲目以降のストレートなロックのほうに目がいってました。
「わかってもらえるさ」のB面の「よごれた顔でこんにちは」も同じです。
とはいえ比較的早いうちに、この歌のよさがわかったような気もします。
きっかけは何回か書いていますが、中学校の卒業文集に「わかってもらえるさ」の歌詞を友達が載せていたことでした。
なんでこの曲なんだろうという素朴な疑問。
そこから気になりだして、なんかいいなぁとなって、素晴らしいなとなって今に至ってます。
最後のフレーズがたまらなくよいのです。
いつか君にも会えるね
うれしい報せを もっていってあげたいんだ
と、1曲目「わかってもらえるさ」だけで随分長いこと書いてしまいました。
でも、ほんとにいい曲です。
ライブでは、一回くらいは聴いたかなぁ、思い出せない。
思い出せないから、ライブで聴きたい。清志郎のギターで、声で。
そして2曲目が「ステップ」、3曲目が「雨あがりの夜空に」と続きます。
「ステップ」のレコーディングは清志郎以外のRCのメンバーは参加していないんだったかな。
でも、当時はそんなことはまったく気にならなかったです。というか、知らなかったかな。
どちらの曲もすげーカッコいーです。
清志郎のシャウト。
それでいてどちらの歌詞もいいんだよなー。
どちらにも「月」が登場します。「お月さま」というフシマワシも新鮮に聴こえました。
で、何気に、中学の頃は「雨あがりの夜空に」もそれほど大好きな曲ってわけでもありませんでした。
「ステップ」と比べれば、「ステップ」のほうが好きだったし、「雨あがり〜」のB面の「上を向いて歩こう」のほうがカッコいーとも思ってました。
なんででしょう。
やっぱりアレンジかなぁ。よくわかんないけど。
なんとなく、今聴いても、ちょっとモタッとしてるというか。
キレ味が悪い、悪いとまではいかないか、あまりよくない、みたいな。
そんな感じかなぁ。
歌詞はすごいなーと思ってました。
ダブルミーニングとか。言葉の使い方とか。
こんな歌詞はみたこともきいたこともないぞと。
メロディとリズムと言葉がバッチリあっていて、それでいて歌詞に深みがある曲は、いまだにそーそーないよなーと思います。
で、「雨あがり〜」ってカッコいーなーと思ったのは、NHK「YOU」のライブ映像を観てから辺りかなー。
実際にライブを体験しちゃってからは、やっぱりこの曲がないとなーという気になったのは言うまでもありません。
「雨あがりの夜空に」。
タイトルも素晴らしいです。
日本のロックのスタンダード、誰のステージでも盛り上がれる名曲です。
EPLP/RCサクセション その1
RCサクセションがキティ在籍時にリリースした5枚のシングルのAB面をすべて収録した内容で「わかってもらえるさ」「雨あがりの夜空に」などの名曲が並ぶベスト・アルバム的作品。(Amazon)
1981-06-01に発売されたアルバムです。
私はその頃はまだ清志郎の存在も知らなかったんじゃないかな。
とはいえ、1982年にRCを知ってハマってすぐに貸しレコード屋さんで借りた、私のRC歴のなかで最も古いアルバムの一枚です。
そして、大好きな、今でも大好きなアルバムです。
アルバムと書いてはいますが、それまでに発売されたシングルを編集盤としてまとめたものです。
EPのA面の曲をアルバムA面に、B面の曲をアルバムB面に、発売日順に並べられています。
で、アルバムタイトルが「EPLP」。
練りに練ったものなのか、何も考えていないのか、この独特な空気は初期のRCから「夢助」まで、ずうっと続いているなーと思います。
このタイトルの読み方がわからなくて、エプロプかな?とか考えていたことが懐かしいです。
と、ぐだぐだ書いていますが、RCを知って間もない頃の私には、そんなことはどうでもいいことでした。
聴く曲すべてが新鮮で、新しい知らない世界を見せてくれる、そんな感覚に包まれた、ような気がします。
すぐに夢中になりました。
ジャケットもむちゃくちゃカッコイーし。
このジャケットは、清志郎ソロ含めてすべてのアルバムのなかでも、私のなかではもしかして一番好きかもってくらい好きです。
そして、収録された曲は、シングルを集めたということもあるのか、とっても聴きやすいです。
聴きやすいってことはないか、もー、ほとんど全部名曲だーって感じです。
「ほとんど全部」ってのは、当時、アルバムのなかでどーも苦手だなーという曲が2曲あったからです。
それは、ってところはまた後日。
と、思いましたが、もう一つ。
今、あらためて気がついたのですが、1976年発売の「わかってもらえるさ」を除けば、あとの4枚のシングルは1979年7月から1980年10月に発売されたものです。
ほとんど1年の間に、ほとんどRCというか清志郎の代表曲といっていいナンバーが発表されてるんですね。
なにしろ、10曲中少なくとも5曲は清志郎ソロライブにおいても定番の曲だし。
これは、すごいな。とホントに思います。
HAPPY HEADS/忌野清志郎&THE RAZOR SHARPS
1987年に発売されたライブアルバム。
それほど頻繁に聴くこともないけれど、たまに無性に聴きたくなる。
で、聴くと、必ず、か、か、か、カッコいー!と思ってしまう。
87年3月25、26日に中野サンプラザで行われた清志郎のソロライブを収録したものだが、バックは初ソロアルバム「RAZOR SHARP」のレコーディングメンバー「BLOCK HEADS」だ。
外人だ。
これがまたすごくキレのいい演奏で、とにかくカッコいーのだ。
当時、私はちょっと清志郎というか、RCとは離れかけていた。
85年の「HEART ACE」がどーにもいまひとつと感じていて、86年の「the TEARS OF a CLOWN」でやっぱカッコいーよなーと思っていて、とそんなときに発売されたのが清志郎の初ソロアルバム「RAZOR SHARP」。
それ以前の数年間のRCのアルバムよりもずっと気に入った。
そしてまたしても清志郎(RC)にハマっていったきっかけとなった。
とはいっても、まだこの当時は私は清志郎のライブを体験していない。
この事実はやっぱり悔いが残る。どーしようもないことだけど。
話がずれた。
「HAPPY HEADS」。
1曲目「WATTATA(河を渡った)」、2曲目「RAZOR SHARP・キレル奴」とむちゃくちゃカッコいーナンバーが続く。
しっかりしたバックの演奏に乗っかって、清志郎の縦横無尽のボーカルがキモチいい。
このアルバムには「RUBY TUESDAY」、「STAND BY ME」のカバーが収録されているのも嬉しい。
StonesにJohn Lennon(バージョンだと思うのだが)だ。お買い得感がある。
比較的、オリジナルに忠実なアレンジのような気がするし、珍しく、2曲とも英詩のままだ。
「RUBY TUESDAY」はもう一度聴きたいなぁ(って、生では一度も聴いたことがないけど)。
「E-JAN」、「BAKANCE」といったちょっと目立たないけどすごくいい曲もお気に入りだ。
山下洋輔との共作ナンバー「SEMETE(GOING ON THE ROAD)」もむちゃくちゃイカレテル。
圧巻は12分を超える「ちょっと待ってくれ・CHOPPED TOMATO PUREE」。
ファンキーな感じがちょっと新鮮。だけど、ロックでカッコいー。
と、カッコいーという言葉しか思い浮かばない、そんなアルバム。
ここに書くつもりはぜんぜんなかったのに、聴き終わるとなんだか無性に書きたくなる、そんなアルバムだ。
BLUE/RCサクセション その3
「BLUE」のB面、1曲目は「まぼろし」。
ぼくの理解者は 行ってしまった と始まるこの曲は、ヘビーで暗い。
思春期特有の、なんて言葉で書くのはちょっと恥ずかしいがそんな雰囲気。
だが、大好きだ。
「雨あがり〜」しか知らない人に是非聴いてもらいたい曲のひとつ。
とはいえ、私は高校1年か2年頃、清志郎(RC)を聴かない友達にこの「まぼろし」だけを聴かせて、けちょんけちょんにけなされた経験を持っている。
当時は、ガックリ、なんでこの曲の良さがわからないのだと憤慨もした。
けど、無理もないかなという気がしないでもない。ヘビーなのだ。
この曲でのChaboのギターも素晴らしい。Chaboのベストテイクのひとつかもしれない。
そういえば、清志郎も「まぼろし」をけっこう気に入っているのかもしれない。
ライブでたまーに披露してくれる。
DVD「Screaming Revue」では清志郎の弾き語りバージョンを観ることができる。
これもかなり好きだ。
「まぼろし」のヘビーな雰囲気をぶっ飛ばすのが次の「チャンスは今夜」。
ChaboがボーカルのR&Rだ。弾けてる。
昨年の「復活祭」でも印象的だったが、94年の清志郎とChaboの一夜限りの野音「GLAD ALL OVER」でのバージョンも好き。
なんといってもChaboの『演ってよかった~』のMCがたまらない。
続いては「よそ者」。
ちょっと歌謡曲っぽいかも。どこかでそんな感じを狙ったというインタビューを読んだ記憶もある。
でも、渋いよなー。
そしてラストは「あの娘のレター」。
これまたいいんだなー。大好きだ。
なにしろ、「退屈なこの国に エア・メールが届く」という始まりがよい。
ゴキゲンなR&Bだ。
もしかして一度も生では聴いたことがないかも。でも是非ともこれまた生で聴きたい1曲だ。
という、RCのアルバム「BLUE」。
やっぱり好きだなぁ。
中学の時にこのアルバムを紹介してくれた友達は、その後、私にそのレコードをプレゼントしてくれた。
今思い返すとちょっと不思議だ。
友達はその頃Loudnessとかヘビメタにハマってた。
私はあいかわらずRCにハマってた。だからなのか。
その友達は、卒業文集に「わかってもらえるさ」の歌詞を書いていた。
疎遠になってしまってから、もう20年以上経ってしまった。
今でもRCを聴くことがあるのだろうか。
アルバム「BLUE」のイカしたジャケットを見ると、その友達の顔が過ることがある。
BLUE/RCサクセション その2
もしかしてRC史上最高のハードなロックなアルバム「BLUE」。
それは1曲目の「ロックン・ロール・ショー」に全てが象徴されているような気がする。
2曲目以降もバラードやPOPな曲があるものの、アルバムのトーンは統一されている。ような気がする。
タイトルを並べてみる。
1.ロックン・ロール・ショー
2.Johnny Blue
3.多摩蘭坂
4.ガ・ガ・ガ・ガ・ガ
5.まぼろし
6.チャンスは今夜
7.よそ者
8.あの娘のレター
4曲目の「ガ・ガ・ガ・ガ・ガ」がA面のラストナンバーだ。
収録曲が少なく、通して40分もないアルバム。
が、それもまたこのアルバムの「濃さ」を現しているようで、特に不満も感じなかった。
ま、当時、この程度の収録時間のアルバムも珍しくなかったし。
ということで、A面。
「Johnny Blue」は古井戸の「飲んだくれジョニー」をRC風にアレンジし直したって感じだろうか。
もちろん、当時は「飲んだくれジョニー」を聴いたことがなかったし、今でも、RCの曲として違和感はない。
「酒がしこたま 用意され」の「しこたま」という表現が新鮮だった。
というか、いまでも「しこたま」って歌詞を他には聴いたことがない。
それと、「今夜の宿は 彼女の胸」ってのが中学生には刺激的だった。
そして、「多摩蘭坂」。
これは大好きだったなぁ。いや、今でも好きだけど。
なにしろ、歌詞が秀逸だ。
夜に腰かけてた 中途半端な夢は
電話のベルで 醒まされた
無口になったぼくは ふさわしく暮らしてる
言い忘れたこと あるけれど
こんな歌詞を清志郎以外に誰が書けるというのだ。
「夜に腰かけてた中途半端な夢」なのだ。
たぶん、初めて聴いたときから、その凄さに驚愕したはずだ。
そしてすぐに大好きになった。
もちろん、その後の展開もこれ以上ないくらいロマンティックだし。
それでいてそこはかとない孤独感も醸し出している。
もちろん、バンドの演奏も大好きだ。
もしかしたら、「多摩蘭坂」のイントロを弾きたいと思ったことが、ギターを手にしたきっかけだったかもしれない。
もちろん、初めて手にしたギターではそのイントロをすぐに練習した。
そういえば、前にも書いたような気がするが、当時ちょっと流行っていたラジオ番組「ミスDJリクエストパレード」に「多摩蘭坂」をリクエストして、千倉真理に葉書を読まれたこともある。
A面最後を飾るのが「ガ・ガ・ガ・ガ・ガ」。
これまたハードなR&Rだ。ギターがむちゃくちゃカッコイー。
Stonesみたいだけど、当時、私はまだStonesを聴いてなかった。
そういえば、「ガ・ガ・ガ・ガ・ガ」はまだ生ライブでは聴いたことがないなぁ。たぶん。
是非とも聴いてみたい1曲だ。絶対カッコイーはずだ。
ということで、B面はまた後日。
BLUE/RCサクセション その1
ロック・バンドとしての風格が漂う81年リリースの傑作アルバム。太い音で芯のあるバンド・サウンドに貫かれている。仲井戸麗市がヴォーカルをとる「チャンスは今夜」も収録。(Amazon)
1981-11-21に発売されたRCのアルバム「BLUE」。
これもまた大好きなアルバムだ。
初めて手にした瞬間を覚えているアルバムはそうそうないが、この「BLUE」は覚えている。
たぶん、1982年の初夏くらいだったと思う。
友達の家で、友達が持っていた「BLUE」、そこで私は初めてこのとってもカッコいージャケットのアルバムを手にした。
もしかしたら、このときが初めて清志郎やChaboの姿を目にしたのかもしれない。
その辺りはもう記憶があやふやだ。会話も覚えていない。
が、そのアルバムを手渡された瞬間、空気はかなり鮮明だ。
やっぱり衝撃だったのだ、きっと。
アルバムの帯には、「退屈なこの国に、ニュー・アルバムが届く 」とある。
そして、「BLUE」の一発目「ロックン・ロール・ショー」。
ここでの清志郎のボーカルにはぶっ飛んだ。
本当に衝撃だった。
もしかしたら、すべての清志郎(RC)のアルバムのなかでも一番の衝撃だったかもしれない。
当時はロックなんてほとんどまったく聴いてない。
が、これがロックなんだと思った、ような気がする。
そして、今までけっこうなロックを聴いてきたが、やっぱり清志郎のボーカルが一番しっくりクルのだ。
そして、この「ロックン・ロール・ショー」のボーカルは、やっぱり強烈だ。
Oh 神様 あの娘とブッとんでいたい の最後の「いたああい」のシャウト
Oh 神様 でも目を覚ませばステージの上 の最後の「うえええ」のシャウト
そして、極めつけが、間奏に入る前の「そうさ これは ただのロックン・ロール・ショー」のシャウト。
ちょっと表現が変だが、綺麗な声の裏返りというか、気持ちのいい裏返りがとんでもなくカッコいー。
と、「BLUE」はこの「ロックン・ロール・ショー」1曲でノックアウトされるアルバムだった。
重たいビートとハードなギターが中心のアルバム「BLUE」。
「ロックン・ロール・ショー」以降も、まさにロックショーな曲満載の素晴らしいアルバムだった。
ということで、「ロックン・ロール・ショー」以降はまた後日。
PLEASE/RCサクセション その3
「PLEASE」のB面だ。
何気にA面とは趣がかなり異なる。
まずはタイトルを並べてみる。
7.ぼくはタオル
8.ミスター・TVプロデューサー
9.いい事ばかりはありゃしない
10.あきれて物も言えない
11.体操しようよ
ヘビーな曲が中心となっていて、可愛い曲がアクセントになっている、ってな感じだ。
ヘビーな曲とは、「いい事ばかりはありゃしない」と「あきれて物も言えない」だ。
タイトルからして否定形だ。
ということで、B面一発目「ぼくはタオル」。
これはわからなかったなぁ。というか、いまでもわからない。
いや、わからないから嫌いだということではない。
ジャングルっぽいビートにシュールな歌詞とアグレッシブなギターソロが乗っかってる。
歌詞の内容から、ほされている時期、暗黒時代に創られたんだろうなーと思う。
うーん、ヘビーだな、けっこう。それでも可愛い感じもするから不思議。
途中、聴こえてくるターザンの声は、オフィスオーガスタの森川社長の声だとどこかで読んだ記憶がある。
ウソかも。
そして「ミスター・TVプロデューサー」。
ロックショーを彼女と見たいという他愛のないといえば他愛のない歌。
それでも好きだなぁ。ほのぼのとしたPOPな感じが大好きだ。
で、「いい事ばかりはありゃしない」。ヘビーだ。
オリジナルでは聴けないものの、Chaboによるワンコーラスが印象的だ。
復活祭ではもちろん、30周年武道館ではChaboによるカバーが披露された。
Chaboが好きな歌なのかもしれない。
中央線を新宿から吉祥寺、国立と下っていくフレーズが秀逸だ。
さらには、「月光仮面が来ないのと あの娘が電話かけてきた」のフレーズは清志郎にしか描けないものだと思う。素晴らしい。
「何も変わっちゃいない事に気がついて 坂の途中で立ち止まる」
ここのフレーズも、ふとした拍子に頭の中に浮かぶことが多い。
そして「あきれて物も言えない」。
カバーズ事件後に披露されたバージョンが強烈だが、初めて聴いたときからかなりお気に入りな曲だ。
「低能なヤマ師」と「信念を金で売っちまう おエラ方」と「オレ」の三者だけで、世間を描写しきった素晴らしい歌詞だと思う。
清志郎の表現豊かなボーカルが心に突き刺さる。
ラストの「まだまだ 香典集まりそうだ 当分 苦労はさせないぜ」なんて、清志郎以外に誰が書けるというのだ、と思う。
重たくなった雰囲気を一気に吹き飛ばすラストナンバー「体操しようよ」。
ベスト盤とかに入ったことはないけれど、これこそ、隠れた名曲だと思う。
この平和な雰囲気はなんなんだ。ほのぼのとしているけど、なぜか涙がでてくるようなそんな感じ。
ムダな言葉が一切なくて、自分の気持ちを現している表現もない。
それでいて、ここでの情景がまるで映画をみているかのように頭の中に広がる。
ラストナンバーにふさわしい傑作だと思う。
と、アルバム「PLEASE」について書いてみた。
あらためて、いい曲が揃っているなーと思う。
私は昔からベスト盤というか編集テープをつくることが好きで、RCや清志郎のものもずいぶんつくった。
RCや清志郎は発表している曲数が膨大なので、その自作ベスト盤から漏れる曲も数多い。
が、「PLEASE」では2曲を除いて、その他9曲はなんらかのベスト盤に入れた記憶がある。
それほど好きな曲が多いアルバムなのだ。
PLEASE/RCサクセション その2
「ダーリン・ミシン」の軽快なR&Rが終わると、ほとんど間髪入れずにエレキのジャーンという音。
これはきっと計算されたものだと思う。間髪入れず、これがいいのだ。コードはBだ。
ハードなギターのコードがかき鳴らされた後には、すごく可愛いくて印象に残るフレーズのSAX(クラリネット?)が入る。
そして、あの清志郎の歌だ。
Woo 授業をサボって 陽のあたる場所にいたんだよ
寝ころんでたのさ 屋上で
たばこのけむり とても青くて
内ポケットにいつも トランジスタ・ラジオ
「トランジスタ・ラジオ」だ。何もいうことはない。名曲中の名曲だし、清志郎のRCの代表曲のひとつだ。
清志郎の、じゃない、日本のロックの傑作だ。日本のじゃない、世界の、といってもいいかもしれない。
当時から、今に至るまで、何度この出だしのフレーズを口ずさんだか数えられない。
青空が目に沁みるときには、いつも、このフレーズが頭の中をよぎるのだ。
以前にも書いた記憶があるが、「トランジスタ・ラジオ」は日常の一瞬をスパッと切りとって、それを簡単な言葉だけで表現したものだ。
この短い言葉のなかで、誰もが自分だけの体験を、あるいは歌詞のなかの主人公を容易に思い浮かべることができる。
これがホンモノの詩なんだと思う。
角田光代が「スローバラード」のことを書いたエッセーで、
声と歌詞とメロディとがとけあって、こんなにも饒舌な歌を私はほかに知らない。
と綴っているが、「トランジスタ・ラジオ」もまさにこれにあてはまると思う。
アルバム「PLEASE」は、「モーニング・コールをよろしく」、「たとえばこんなラヴ・ソング」と続く。
この2曲がまたたまらないのだ。
どちらもR&Bテイストで溢れている。
私が初めて聴いた当時はR&Bなんて知らなかったけど、この甘くて切なくて、とはいえ、お涙ちょうだいみたいなつまらないバラードではない、これらの曲はもう素直に心に響いてきた。
もちろん、今でも、である。
「PLEASE」では、「たとえばこんなラヴ・ソング」までは、自分のことを「ぼく」と呼んでいる。
「たとえばこんなラヴ・ソング」では「オイラ」だ。
この「ぼく」という言い方も新鮮だった。
ついでにいえば、「あの娘」も「君」もとても新鮮に聴こえた。
それまで歌謡曲くらいしか聴いてなかったけど、「ぼく」とか「あの娘」とか歌ってるものがあったのかな。
覚えてない。印象に残ってないだけなのかもしれない。
ただ、清志郎が歌う「ぼく」は新鮮だったのだ。
なにしろ、あの奇抜なファッションだ。髪が逆立って、化粧をして、ビートが効いたサウンドに「ぼく」。
とにかく新鮮だった。
「オイラ」は違う意味で新鮮だった。
当時でさえ、自分のことを「オイラ」とは言わなかったと思う。
それでも清志郎が歌えば、それが歌詞に溶け込んでいた。
なにしろ、
おまえが好きさ
オイラそれしか言えない
ほかの言葉しらない
だけど言葉で何が言える
なのだ。何が言いたいのかわからなくなってきたが、とにかく好きだった。
まさに、言葉で何が言える〜って感じだ。
続いては「DDはCCライダー」。
この曲はわからなかったなぁ。ほとんど言葉遊びのような、そんな曲だ。
後日、Animalsに「C. C. Rider」という曲があるのを知って、そこからヒントを得た曲なのかなとも思った。
が、それでも、じゃ、DDはなんなのだ。清志郎の曲には20年以上聴いていてもよくわからない曲も多い。
ま、意味などないのかもしれない。
ちなみにこの曲のコードは「C」と「D」で構成されている。
そして、アルバムA面最後の曲が「Sweet Soul Music」。
これまたR&Bの名曲だ。ゴキゲンな曲だ。たまらん。
とはいえ、初めて聴いたときはそれほど大好きって曲でもなかったかも。
この曲がカッコいーなーと思い始めたのは、たぶん、ライブバージョンを聴いてからだ。
曲の後半、大概、R&Bの名曲が組み込まれる。
このオリジナルバージョンでもOtisの「The Dock of the Bay」のフレーズが歌われているが、当時はわからなかった。
そのうち、そういった曲を知っていくうちにこの曲のよさがわかるようになってきた。そんな感じだ。
ということで、アルバム「PLEASE」B面からはまた後日。
PLEASE/RCサクセション その1
名曲「トランジスタ・ラジオ」を収録した5thアルバム。仲井戸麗市加入後の第1弾スタジオ・アルバムで、パンク・ロックに触発された清志郎がバンドをよりロックなスタイルへと転換させた名盤。(Amazon)
またしてもカテゴリーを追加。
ここではRCというか清志郎の旧譜についてはあまり書いていないことに気がついた。
清志郎は「今」が一番と思ってるからというのもあるし、本編サイトもあるし。
が、なんとなく書きたくなった。思いつきなので、この1回で終わったりして。
で、初っ端、RCのアルバムでどれを選ぶかといわれれば、「RHAPSODY」か「PLEASE」、「EPLP」、「BLUE」のどれかになる。
この4枚にはそれぞれ思い入れがむちゃくちゃある。
結局、今、一番好きなアルバムということで「PLEASE」だ。
1980-12-05発売。私は、たぶん、まだ清志郎もRCも知らなかったはずだ。
「ルージュマジック」ももちろん発売されていない。
が、屋根裏4DAYS(だっけ?)がこの年の1月、「雨あがりの夜空に」が1980-01-21発売、そして4月には「RHAPSODY」の久保講堂とまさにRCブレイクの年といってもよいのかもしれない。
「PLEASE」は、私は、たぶん、1982年の夏頃に聴いたはずだ。
私はまだ中学生だった。
貸しレコード屋さんでたぶん借りた。
その頃にダビングしたカセットテープは今でも持っているはずだ。
RCにはすぐに夢中になった。
まだ動いている清志郎は見たことがなかったと思う。
それでもそれは私が聴く初めてのロックだった。すごく新鮮だった。
新しい世界だったのだ。幸せな出会いだった。
今思い返しても涙がでそうなくらい嬉しい出来事だった。
教科書やノートの端には、「RC SUCCESSION」のロゴをたくさん落書きしたり。
ホントに夢中だったのだ。
「PLEASE」のジャケットには「PLEASE, play it loud」と書かれてあった。
どこかで、「PLEASE」の音がショボイのでボリュームを大きくして聴いてくれという意味だと書かれたものを読んだことがある。ホントかどうかはわからない。
確かにちょっと音が薄いような気がしないでもない。
それでも、当時も今も、それほど気にならない。
何より、収録されている曲がいいのだ。素晴らしくいいのだ。
「ダーリン・ミシン」なんて最高じゃないか。
ミシンなんて歌詞は初めて聴いた。しかもイカしたイカレタR&Rだ。
「卒業してしまった学校のような気がする夜」だ。なんなのだ。この歌は。
凄い。凄すぎだ。
初めて聴いたときも、今聴いても、ほとんど同じ思いでこの曲を聴くことができる。
たぶん、ホントに同じキモチだ。
さらには「トランジスタ・ラジオ」。なんなのだ、この歌は。。。。
と、思いのほか長文になってしまった。
ということで、続きはまた後日。
