図書館危機/有川浩


図書館シリーズの第3巻で、現在のところ、最新刊です。
前2巻と比べてちょっとパワーダウンしたかなーという気もしましたが、それなりに面白かったです。
主人公の図書特殊部隊の女性新人隊員、笠原郁の成長を軸に、
1.王子様、卒業
2.昇任試験、来たる
3.ねじれたコトバ
4.里帰り、勃発〜茨城県展警備〜
5.図書館は誰がために〜稲嶺、勇退〜
と続きます。って、目次を書いてもわからんですね。
今回の目玉(?)は3章の「放送禁止用語」でしょうか。けっこう考えさせられます。どんなコトバを使っても時と場合によって差別と感じる方はいるでしょうし、明確に差別の意識をもってコトバを使う方もいるかもしれません。まったく何の意識なく何気なく使った言葉が相手を傷つけていたなんてことも、日常生活にはよくあることです。
ほんと、コトバは難しいと思うのですが、他者を理解するのに一番有効と思われる手段がコトバなんですよね、きっと。だから、あるコトバを使う使わないということではなく、その後の会話、対話で解決するしかない、コトバの問題はコトバでカタつけるのがよいのでは?などと、思います。
あとは、郁が銃で相手を傷付けるところまでメディア良化委員会との攻防が激化しています。まぁ、ちょっとした内戦です。この辺りもスルッと読んじゃうには重いよなぁ。
無抵抗主義が崇高であることは私も認めます。しかしそれを唱えた人自身、これが通用するのは為政者に人道主義が通用する場合だけだと言っておられるはずですな。
特殊部隊の隊長の言葉です。うーん、考えちゃうな。
と、重いテーマも底辺にありながら、基本的には郁を中心に特殊部隊の活躍がおもしろおかしく書かれていて、飽きることがありません。でもって、べたべたな恋愛モノのようなところもあって、「活字でベタ甘とか痒いとかこっ恥ずかしいとか好きなの私だけじゃないよね」と作者があとがきで書いているとおりです。そして、私はこのベタ甘な世界が大好きです。
しかし、あと1巻で終わりとは寂しいなぁ、そもそもあと1巻で話がまとまるのかな?
ということで、第4巻の発売を心待ちにしています。

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