「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!“特別収録”中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。(Amazon)
超久々に小説を読みました。
湊かなえの「告白」。
面白かったです。すごく。
救いがないとか、重たい、クライ、そんな感想もどこかで見たような気もします。
確かに、そんな感じ。
それでも、プロットがいいんでしょうか。
テンポがいいのか、グイグイ読めます。
とはいえ、私が面白い!と思えたのは、映画の「告白」を観ていたから、なおさらかもしれません。
今でも、小説よりも、映画のほうが面白かったと思ってます。
ほぼ原作を忠実に映画化していますし、私が思うところの、この小説のキモを中心に据えているように感じました。
キモっていうと大げさですが、救いがないようであるのかな、と思わせるところでしょうか。
特に、ラストの場面。
松たか子扮する元教師の究極的な復讐。
さらに、その復讐の顛末を語る際の諭すような台詞。
そして最後の台詞 「なーんてね」
実行犯の生徒の行動も、生徒たちの凄惨なイジメも、元教師の復讐も、この一言で全てが吹っ飛びました。
メガトン級(って言う?)の衝撃でした、この4文字は。
救いがあるのか、ないのか。
全ては藪の中。
ホントに彼女が復讐を実行したのかさえわからない。
生徒を諭すあるいは許すキモチがあったのかわからない。
その判断は完全に観客に委ねられています。
この作りが、構成がすごく面白く感じました。
小説には「なーんてね」という台詞はありません。
何気に、この台詞がないってだけで、映画のほうが面白いといえるような気がします。
松たか子の演技もホントに素晴らしいし。
嬉しいことに、と言っていいのか、「告白」を撮った中島監督もインタビューで「最終的になんの救いも解決も示すことなくバサっと終わらせているところがおもしろい」と語っていました。
さらには、「彼らが真実を話しているという保証なんかどこにもない。決定的なことをまったく書いていない」とも。
このことは小説よりも映画の方がわかりやすく、描かれていたと思います。
だからこそ、映画のほうが面白いと感じたのかもしれません。
と、映画の感想になってしまいましたが、小説も、もちろん、面白いのです。
