図書館内乱/有川浩


相も変わらず図書館は四方八方敵だらけ! 山猿ヒロインの両親襲来かと思いきや小さな恋のメロディを 叩き潰さんとする無粋な良化「査問」委員会。迎え撃つ図書館側にも不穏な動きがありやなしや!? どう打って出る行政戦隊図書レンジャー! いろんな意味でやきもき度絶好調の『図書館戦争』シリーズ第2弾、ここに推参!
図書館シリーズ第二弾です。
知らなかったんですが、この本、「2007年本屋大賞」の5位に入ってたりするベストセラーだったんですね。って、この本じゃなくて、本屋大賞は第一弾の「図書館戦争」でした。
ともかく、その図書館戦争の続編です。いやー、面白い。
今回は5つの独立したお話(短編)で、図書特殊部隊のキャラがそれぞれ主人公のような形式です。短編とはいえ、大きなテーマは引き継がれ、物語は時系列に流れていき、最後の章でこれまでのエピソードが一気に収斂されるという私がとっても好きな形でした。
伏線もバリバリですし、スピード感は冴えまくり、笑わされ、泣かされ、突拍子もないお話しながら現実にも通ずるかなりヘビーな問題も真正面から取り上げ、考えさせられるという小説です。今回のヘビーな問題は、一言でいえば、「図書の検閲」ということになるかと思います。
基本的には、今回は、図書館内部の抗争(原則派VS行政派)を軸にしていて、両者の考え方も読んでいて面白いなー、現実にもこういうのありそうだなー(というかホントにあるかも)と思ったのですが、「図書館抗争、検閲抗争は、正確には国家機関であるメディア良化委員会による検閲を、(地方自治体が)政府の地方行政への過介入として拒否し、そのために広域地方行政機関である図書隊の武力を活用している」という図式(「国」対「地方」ですね)もなかなか興味深いところでした。
さらに、前作に引き続き、今回もとても印象深い台詞がありました。
「検閲を肯定するメディア良化法を擁護する図書であっても、図書館の蔵書であるからには他の図書と同様に守るべき」
と、こんなちょっと固いところはホントはどうでもよいのです。
図書特殊部隊の連中(プラス1名)の活躍がともかく痛快で、とにかく面白い。キャラが立つとはこのことだよなー。
前作のあとがきで「月9のドラマ」云々と作者が書いてましたが、これ映像化しても面白いと思うなー。突拍子もないお話(銃器とかたくさん出てくるし)なので、だからこそ、大金をかけて、リアルに映像化してほしい。きっと、ヒットすると思います。
ということで、かなりおすすめです。

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