まるで(副)
(1)下に否定的な意味の語を伴って否定の意を強める。まるきり。全然。
「漢字が―読めない」「―違う」
(2)ほとんど同じであるさま。ちょうど。さながら。
「―嵐のようだ」「―子供だ」
三省堂提供「大辞林 第二版」
三宅さんのNewアルバム「Blues’n Roll」に収録されている超かっこいいR&R「月がかっこいい」では、最後のリフレインのところで「まるで かっこいい」と歌っている。
フツウ、「まるで かっこいい」とは表現しないところだろう。違和感を覚える人がいるかも知れない。
だがしかし、ここで懐かしく感じてしまうか、ニヤリとしてしまうか、あるいは、違和感をまったく覚えないという人のほうが多いかもしれない。というか、きっと多いだろう。
そう、「まるで」は清志郎の歌詞に超頻繁にでてくる言葉なのだ。
たぶん、いまさら話題にすることもないくらい、それはフツウの言葉なのだ。
どれだけ頻繁に使われているか、本編サイトでざっと調べてみる。以下、結果。
■ 寝床の中で
しけもくさがして 空しくふかす 心はまるで老いぼれさ 心はまるで老いぼれさ
■ 甲州街道はもう秋なのさ
甲州街道はもう秋なのさ もうこんなに遠くまで まるで昨日のことのように 甲州街道はもう秋なのさ
■ ブン・ブン・ブン
ちゃんと税金 払ってるぜ 今夜 まるで ジョージョージョージョートーだぜ ジョージョー
■ 君が僕を知ってる
今までしてきた悪いことだけで ぼくが明日有名になっても どうって事ないぜ まるで気にしない 君がぼくを知ってる
■ ロックン・ロール・ショー
ほら もういっちょう これはロックン・ロール・ショー さあ もういっちょう スゲエロックン・ロール・スター まるで興奮しちゃうね まるで憧れちゃう だってさ これはロックン・ロール・ショー ロック・ショー
■ あの娘のレター
やたらイキがって ポリ公 サイレン鳴らしてきた オイラまるでシカト いまにも降りそう 重たいあの空 シャラララ・・・ レター シャラララ・・・ Woh Woh
■ SUMMER TOUR
SUMMER TOUR Ohh Oh 離れてわかったことがある SUMMER 離れ離れ No No Baby これじゃまるで刑務所だ 焼けつくような No No Baby ひびわれたコンクリート 暑い夏
■ あの夏のGo Go
遠くの空に渡り鳥 ひとり浜辺でスイカ割り おばさん洗濯大通り あの娘砂場で逆上がり オイラ泣いたよサルスベリ 心はまるでボーズ刈り オイラの心に塗りグスリ おまえのケツに貼りグスリ もう戻らない あの夏のGo Go あの夏のGo Go
■ ベイビー!逃げるんだ。
最悪だぜ!夜中にまるで寝かしてくれねえ Rock Bandのツァーが行くぜ オレはバクダン抱えて奴らにマークされてる
■ 可愛いリズム
経営者はいつもオレをイタぶる ほかにドジなことが腐るほどあっても まるで気にしちゃいねーぜ 愛を吸いこもう 君はぼくの可愛いリズム
■ DIGITAL REVERB CHILD
君に会えて うれC まるで超電導 ノーベル賞 CDの音が鳴り響くこのホールで
■ 上品な猫みたいな
上品な猫みたいな まるで上品な猫みたいな君が よくぼくのベッドに はいってきてくれた
■ 総理大臣
我が国の 総理大臣 まるで プロダクションの タレントみたい 誰かの言いなりの タレントみたい 総理大臣 総理大臣 総理大臣
■ 企業で作業
今も軍事産業 農業より工業 息子学校で授業 やがて企業で営業 娘はまるで人形 嫁いだ先は商業 生まれ育った戦後 思い出すのはタンゴ そして今後は老後 いつかむかえる最期
■ ヒロイン
いつでも夢中で待ってる ステキなまるで物語の ヒロイン ヒロイン ヒロイン・・・
■ June Bride
あんな男 ひきうけたのは まるで気がつかなかったな あんな奴と 結ばれるなんて やさしい君さ
■ 高齢化社会
冴えてる女を紹介してくれ 欲に眩んだちんけなのばかりさ まるで政治家みたいな イモなのばかりさ 可愛い女を紹介してくれ
■ ラッキー・ボーイ
ああ Lucky Boy おまえは運のいい子さ 今日はまるで そうじゃなかったけど
■ 75日(75days)
何の連絡もない 何の連絡もない 電話の1本もない まるで音沙汰がない
■ NEWSを知りたい
NEWSを知りたい 時が流れてゆく まるで知らん顔で 空が低くなって ぼくをおだてたりする 心うばわれてたな ずっと まるでいい気になって
■ 死にたくなる
オレは気にしないぜ これでかまわないぜ まるで気にしない 死んでしまう人もいるよ
■ ヘリコプター
二日も三日も骨まで燃えてるぜ ヘリコプター まるでこの街は火葬場さ 人命救助をしてみろ ヘリコプター
■ 世界中の人に自慢したいよ
ふたりの力で 受けとめられるさ まるで 雲の上を歩いてる 毎日 そんな気分さ
■ マーマレード・ソング
マーマレードの 小さなビンに 追いつめられた 君の瞳 まるで 無邪気 そして少し いたずらに 光る 何も出来ないよ
■ ひどい雨
外はひどい雨 昨日と同じ雨 雨はぼくの気持ちを まるでわかってくれない なんてひどい雨 いつまで降り続く雨 びしょぬれのこの体を 早く中に入れて
■ 世の中が悪くなっていく
そもそも事の起こりは些細な事さ たいした理由もないのに火だるまが転がる ヤバイ事件に巻き込まれた まるでそんな感じ いったいどこに逃げればいい 何を叫びながら
■ QTU
明日の風のことも 冷たい人の言葉も ぼくは まるで気にならない 気になることは ひとつだけ 君のことだけ 他のことなど
■ レッド・ニャンニャン
人間さまは いつでもオイラを まるでペットみたいに扱うけれど 冗談じゃない おあいにくさま 夕暮れの空を 風切って進むよ
■ おもしれー
あいつの寝言は笑える まるで起きてるみたいだ 目を開けて 立っている おもしれー おもしれー おもしれー
■ 瀕死の双六問屋
Yeah とてもフツーじゃない 君はフツーじゃない まるでフツーじゃない Oh もう君はフツーじゃない とんでもない フツーには見えない
■ 君を信じてる
あれからどの位たっただろう もう忘れそうだよ 目を閉じれば すぐそこに 君が笑っている まるで何も無かったかのように 時間だけが過ぎてく
■ ROCK ME BABY
ロックン・ロールの神様 オレにはついてる ROCK ME BABY まるで気の利いた歌もないけど ROCK ME BABY Oh Year Alright これでいいのさ
と、実に32曲がヒットした。あー、またこの日記が超長くなってしまう。
ともかく、さっと見わたしてみると、デビューアルバムから2年前のアルバムまで、時期を問わず、満遍なく使われている。20年以上も、この「まるで」を聴いていれば、違和感もなくなるが、私が最初になんとなく意識したのは、「君が僕を知ってる」と「ロックン・ロール・ショー」だったような気がする。どちらの曲も、辞書にあるような否定的な意味ではなく、むしろ、肯定を強める効果を狙っているようだ。そこが面白い。
といっても、清志郎ご自身は、特に意識していないような気もする。口癖みたいなものなのかもしれない。と、またおちのない長文になってしまいました。
と、よくよく辞書を読んでみると、「君が僕を知ってる」のほうは、辞書的には間違っていない使い方のようでした。スイマセン。
